2011年11月08日

佐倉から袋田の滝まで

6年越しの思い、『袋田の滝を、この目で見ること』がやっと実現できる。
『日本三大瀑布』といって、
『那智の滝』『華厳の滝』と並ぶ『袋田の滝』は、上流から
4段の段差があり、流れてくるその幅の大きさから、
一本滝の那智や華厳と大きく異なる。
本当は、土曜、日曜、祝日の間に行われる
夜間のライトアップの景色を見たかったのだが、それは次回にとっておこう。
とにかく、長男が病み上がりの私を連れて行ってくれると言うので、
心底有難かった。しかも自宅から自家用車で袋田の滝まで直行する約3時間のドライブ旅行。
これはうれしい。長男はさほど思っていないかもしれないが、私にしてみれば、
とてもいい親孝行だと思う。
ただ、運転の時間が長いので、長男にも休憩が必要。
その時、私が運転席に座り、秋の北関東方面の紅葉を楽しみながらドライブするのだ。
プランを立てる時も、なぜか興奮し、あれこれと欲張った企画になった。
私は、地図を見て、隣の県、福島県に足を延ばしたいと言ってみた。
家内と長男は首を縦には降らなかった。
『歳を考えてね』
自分ながら、別行動を考えたが、長男に心配をかけるので、今回は、
取り敢えず、袋田の滝だけにした。
袋田の滝の鑑賞の次は、勝田駅近くにある長男の行きつけの焼き鳥屋で、
昼食。その折に、あんこう鍋を特注してくれるという。
なんでも、アンコウ鍋は、水戸まで行かないと専門店の料理なので、
通常は勝田当たりでは注文できないという。ホテルや旅館に泊まるなら
話は別で、鮟鱇鍋についた特別料理を注文できるらしい。

ともかく、もう、そわそわ、わくわく。

今からほぼ、55年前くらいの出来事だろうか。
1956年の夏、小学校に入る前の私と私の姉妹、それに両親の
合わせて5人で、母の実家がある佐賀県の呼子町へ行き、祇園祭りを楽しんだ記憶が甦ってくる。

あの時の高揚感。そわそわした気分。わくわくする気持ち。
もうすぐ62歳になる私が、明日の9日に同じ気分を味わうとは、感無量。
長男と行く、秋の北関東、紅葉の始まる袋田の滝への小旅行。
なんて幸せな想いがするのだろう。
これほど嬉しく感じられるのは、
死に至る病で救急車で運ばれた私が、
2010年の2月に、日本医科大学千葉北総病院を退院した時以来のことだ。
退院が決まると、社会復帰の練習にと、主治医の教授が、一時帰宅を許してくれた。
あの朝、病院の玄関に立つと、空を見上げる私の眼に真っ白な飛行機雲が
映った。その飛行機雲の先に、銀色に輝く2機のジェット機が蒼空をクロスしていた。
『お母さん、ほら、飛行機雲だよ!』
まるで子供のようにはしゃいでいる私に、
身体を支えている家内が、
『え?』と空を見上げ、
『まあ、本当…。クロスしているわ。バツじゃない。エックスの形だから
縁起がいいのよ』
病院の玄関の周りは、木立が多く、森や林の間から
涼やかな風が吹いてくる。
あまりのさわやかさに、生きている嬉しさからなのか、すうっと私の目から涙が
流れ、頬を伝った。
『お父さん、バスが来たわ!』
妻に手を取ってもらい、なんとか、バスに乗り込んだ私は、
もう、有頂天だった。まるで幼児期に戻ってしまったようだった。
『赤ちゃん返り』が
私の心の中に起きたようだ。




posted by 悪を切る父ちゃん at 04:59| 千葉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | 更新情報をチェックする